子供の教育において部活動が果たす役割について
学校で伝統的に行われている、子供や青少年の教育における部活を重要項目と捉えるかどうかは、社会情勢からも影響を受けるでしょう。子供にはのびのびと育って欲しいと願う父親や母親にとって、部活は子供の教育課程上、極めて重要な項目となります。しかし子供には取り敢えず勉強をさせて、成績を良くして進学校や一流大学に進学させたいと考える父親や母親にとって、部活は勉強の障害になる可能性がある項目となってしまう場合もあります。
部活は多様な種類があり、青少年が身体を動かしてスポーツに尽力する体育会系の部活を始めとして、種々の専門的な分野に造詣を深めていく文科系の部活もあるので、必ずしも部活イコール運動をする、という状態にはなりません。部活のケースは学校の授業が終わった後の放課後に行われることが通常ですが、厳しい体育会系の部活の場合は朝練習、略して朝練と呼ばれる学校に登校する前の早朝の時間帯に行う部活動もあるのが特色です。日本は子供や青少年の教育において古くから部活動を重んじてきた伝統があります。
古くからの格言に文武両道、という言葉がありますが、我が国の教育課程における部活はまさに文武両道を言い表しているといっても言い過ぎではありません。
対して、同じアジアの隣国である韓国では部活の機会がなく、韓国でスポーツなどの体育会系の部活を行うのは一部のエリート層におけるプロスポーツ選手志望の生徒やオリンピック候補の生徒が大半を占める状況です。韓国における部活動軽視の背景には、知力だけが極端に、すべての事に対して優先される社会である点に集約されます。
そして中国でも韓国と同じように生徒の部活、特に運動系の体育会系の部活はあまり行われていない状態です。中国の学校においても部活はなんといってもオリンピック選手を目標にするエリート層の生徒の活動という意識が強く、スポーツをするくらいであれば勉強を、という風潮が中国そして韓国の教育現場には存在しています。